アクロとスクルとしーちゃんが綴る、波乱万丈毎日がドタバタなMapleStoryの物語。


by mar_cancion

カテゴリ:別作( 13 )

魔法使いを目指して13


「スキル自体の説明は本に書いてあるとおり、あとは自分が習得したいと思ったスキルの先頭にある模様を軽くなぞるだけなんじゃ…そういうふうにな。」

そういって、ハインズはどこからか、別の本を取り出して模様をクルクルと慣れた手つきでなぞると、スキルの文字が光はじめた。
「そして、そのスキルを習得もしくは上達したいと念をこめる。」

軽く目をつぶったかと思うといきなり本の一部がまばゆいばかりの光を放ち、クラルは思わずめを細めた。
まぶしい視界の中でクラルが見たもの…
それは、文字が次々に空いた余白の部分に炙り文字のようにどんどん浮かび上がっていたのだ。
そして、光が収まるころには、詠唱文がはっきりと記されていた。
一息おいたあと、ハインズはクラルのほうをみて「どれ、かんたんじゃろう?」と笑って見せた。

目の前で起きた魔法習得のための動作が何かの儀式かの用に見えたクラルは、一段と目を輝かせて本を見つめていた。
しかしハインズは、人差し指をピンとたてて、1つ注意があるといった。
「この浮かび上がった詠唱文は、その人専用の文章。すなわち、他の魔法使いの先輩から本を借りても使えないから覚えとくんじゃぞ?あと、詠唱文を途中で中断すると、中断の仕方によっては魔力が暴発するから、最後まで詠唱に専念すること。」

その忠告にハイ!と元気よく返事をするが、全部果たして理解できているのかとハインズは不安になった。
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by mar_cancion | 2008-03-25 20:12 | 別作
 「さっき手を当てたときになにかかんじなかったかの?」
 へんじゃのう…といった感じでご自慢の白いひげをいじりながら首をかしげるハインズ。それを見たクラルは慌てて訂正する。
 「確かに感じましたが・・・あれが?」
 突然のことで何と言えばいいのか分からなくなったクラルは途切れつつも辛うじて言葉を繋げる。それをきいて納得したのか、ハインズはかしげた首を元に戻す。
 「でも…どうやったら使えるんですか?まったく想像もつかないんですが…」
 無理もなかった、クラルは魔法には憧れていたものの、知識は持ち合わせてなかったのだ
 すると、ハインズは本棚から一冊の灰色の本を取り出す。
 「これに、今お嬢さんが使えるスキルの説明が書いてある、とりあえず、いま一つ技を覚えようか」
 息を呑んで本を見つめるとそこには6つの魔法がかかれてあった。
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by mar_cancion | 2006-03-15 22:44 | 別作

―エリニア北側フィールド―

 クラルはハインズにいわれたとおり、北側フィールドに来ていた。
 「…うわぁ、モンスターってこんなにもいるものなの?」
 クラルがこんな疑問を持つのも無理はなかった、ポータルをでた先には緑の透明なモンスターがうようよとしていたのだ。
 
 これがスルラ…これを10匹…?

 ハインズにいわれたことを思い出し、モンスターを倒すのに気が引けたが、とりあえず一匹はぐれたスルラに取り掛かった。
 「ごめんねスルラ君!」
 果たしていままでモンスターに誤りながら挑んだものが居たのだろうか…とりあえず、持っていた剣でスルラを切りつけた。
 だが、スルラはとても体が柔らかく、あまりきれなかった。感覚的には柔らかい鶏肉を皮付きで切っているようで、なかなか切れない。
 そのおかげか、クラルは躍起になって切ろうと、罪悪感を捨て去ることができた。もちろん、スルラも生きているので抵抗し、両者傷だらけになっている。
 ようやく一匹倒せたと、ほっとしているクラルだったが、あと9匹も倒さなければいけないことを思い出し、薬を飲んでからまたスルラ相手に立ち向かった。
 f0001552_2212828.jpg
 そうしてやっと10匹を倒して、気づけばクラルがこの町にたどり着いた頃の空とは違い、変わり果てた赤い空になっていた。


クラルが再び魔法図書館にたどり着いた頃、足元で町明かりが赤々と輝いて昼とは違った神秘的な雰囲気でいっぱいだった。
 クラルは古びた扉を開けて中にはいると。ハインズ様が「意外と早かったのう」と一言。その言葉一つでクラルの疲れも大分癒えた気がした。
 「ハインズ様。ちゃんといわれたとおりスルラ10匹倒してきました!」
 そう告げると、ハインズはふむ…と、うなずいて昼間の時同様にクラルの額に手をあてる。やはりまだ緊張するのか、これから魔法使いになれるかどうかが決まるということで緊張しているのか定かではないが、クラルは少し震えていた。
 でも、何か希望がみなぎるような感覚がクラルにはしていた。
 
 すると、手が額から離れ、少し間をおいてからハインズが口を開いた。

 「良く頑張ったようじゃな、経験も大分つめたようじゃし」
 クラルの表情は明るくなって、同時に手を握り締め次の言葉を息を呑むように待った。
 そして少しの間をおいて、そのときが来た。

 「…よし、お嬢さんは今から正式に『魔法使い』だ、このハインズが認めた…な。」
 「やったぁ!!ハインズ様、ありがとうございます!」そういって、クラルは両手を挙げて飛び跳ねた。
 認めたハインズ自身も嬉しくなるような喜びようではしゃぐクラル。だが一つ疑問に思ったことがあった。
 「…あの。私っていつから魔法使えるんですか?」
 おお。そうじゃった。といわんばかりでハインズは説明する。
 「実は、もう使えるんじゃよ。」

 ハインズの意外な一言にクラルは言葉をうしなった。

 「ええええええ!?」
 
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by mar_cancion | 2006-01-27 19:51 | 別作
すると、ああ・・・なるほど・・・といいながら、ハインズ様がすっと目の前に降りて来た

「それならクエストクリアじゃな・・・ほれ少し力をやろう・・・ゲームの世界なら”経験地”とでも言う力をな・・・」

 そういってハインズは両手を向き合わせ、なにやら手のひらの間に、キラキラと光る小さな光の球を作った。そして光の球を徐々に大きくしていき、しまい目にはクラルをも包むぐらいの大きさになった。
 光に包まれたクラルは何か力と知識が少しずつあふれるような感覚に浸ってそれと同時に球はクラルを中心に小さくなっていった。そしてついには消えてしまった。

 「ほれ、コレで完全にクエストクリアじゃ。ところでそなたは魔法使いになりたかったんじゃな?どれ、一つ力を見てみよう・・・」
 今度はクラルの額に手を当てて何やら探っている様子にクラルは何をされているか分からずに戸惑う。
 「これこれ、そんなに不安にならなくても・・・といってもまぁ無理もない、普通は不安になるかな?ほれ、そんなことを行ってるうちに、よし・・・おわったぞ」
 うーん・・・と頭を悩ませるハインズに、自分は魔法使いの素質がないのでは?と、また不安を覚えるクラル。
 「これこれ、そんなに不安がることはないといったじゃろう。お嬢さんはまだ少々戦いの経験が少ないな…これでは魔法使いになったあとも苦労するじゃろう…。」

 少しの間沈黙が流れ、クラルはやっぱり無理だったのかなぁ…と、諦めかけたころ、ハインズが手をポンっと打った。
 「そうじゃな、お嬢さんはまだ経験が足りないだけじゃし、このあたりにいる『スルラ』という、緑色のモンスターを10匹くらい退治してきてごらん?さすれば経験も力もついて、立派な魔法使いになれるじゃろ。」
 「ほ、本当ですか!?私も魔法使いになれるんですか!?」
 諦めかけただけあって、クラルの驚きようはすごかった。ハインズもそこまで驚くとは思っていなかったのか少しびっくりしているようだった。

 「ハインズ様…私がんばります!頑張って魔法使いになります!」

 そういってクラルは魔法図書館を後にした。
 
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by mar_cancion | 2005-12-30 14:37 | 別作
 クラルは息をのみ、古そうな図書館の重々しい扉を開けるとほこりっぽい空気が漂っていた。
中に入ると、目の前には、この町を支えているツルが、この図書館の中央にも生えていた。
 しばらくすると、上のほうからクラルにたずねるような声が聞こえた。

 ―魔法使いになりたいなら私に話しかけなさい―

声といっていいものなのかはわからなかったが、不思議と良く聞こえた。
f0001552_23463930.jpg クラルはふと上を見上げるとそこには一人のおじいさんがいた。でも一目見ただけで普通のおじいさんじゃないことは、魔法使いのことを何も知らないクラルにも理解できた

 クラルは思い切って話しかけた。
 「すいませんが、あなたが『ハインズ』さんですか?」
 言った後に『しまった、様をつけるべきだったかな?』などと気楽なようだった。

 「いかにも…私がハインズですが…何かごようかな?お嬢さん」
 クラルは、予想していたよりもずっとやさしい対応に少しびっくりした。なぜなら、クラルのイメージの中にも一般の人同様、『魔法使い=イジワル魔女』のようなイメージが少なからずあったからである。勿論自分はそうならない!と意気込み魔法使いを目指していたわけだが。

 「えっと…『クン』さんのクエストで、『ハインズ』さんのところに行けって言われたんですけど…」
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by mar_cancion | 2005-12-21 23:45 | 別作
 クラルはツルやはしごの歩きにくい道をどんどん上っていった。
 途中で上っていたツルが切れて落ちたこともあったが、それでもクラルはめげずに上り続けた。
 上っていくことに周りの民家は徐々に少なくなってきて、下を見下ろせば地面が植物や民家で見えなかった、植物の間から届いてくる木漏れ日はあるものの、その光景は『緑色の奈落』とでもいえる。
 そして霧のようなものが架かり、息苦しいぐらいの高さまできたとき、大きな一つの建物が見えた。
出ていた看板に書かれた文字には「魔法図書館」と書いてあった。

 ―家は知らないけど、ハインズ様なら、この町の一番上にある図書館にいるわ―

 …ここだ…さっきの人の話が本当なら、ここに行けばクンさんのクエストがおわる…それに、魔法使いにも、もうすぐなれる…!
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by mar_cancion | 2005-12-17 09:57 | 別作
仕方ないので、近くにあった薬屋に立ち寄って、薬を買うついでに聞くことにした。

 「こんにちわー」
 店内には、薬特有のにおいが漂っていた。
 「いらっしゃいませ」と店員が挨拶をする。でもなんとなく小さいような気がした。
 それもそのはず、店員も妖精であった。
 「なににしましょう?」と、店員が聞く。
 商品と財布を見比べて、結局、赤い薬を買うことにした。そして、もうひとつの目的である、「ハインズ」という人の家を訪ねることにした。今となっては、人かということも怪しいが。
 「すいません、『ハインズ』さんと言う方のお宅をご存知ないでしょうか?」
 すると、店員はなれたように答える。
 「あら、あなたも魔法使いを目指しているのね、家は知らないけど、ハインズ様なら、この町の一番上にある図書館にいるわ。」
 「ありがとうございます」そういって、店を後にした。

 そっか…一番上かぁ…
 この町は、つくづく人間には優しくない作りだなぁ…と思ったクラルであった。
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by mar_cancion | 2005-11-29 11:03 | 別作
 え~っと、確か「ハインズ」という人に会えばいいんだっけ…?確かそうだったはず。
 クラルは自問自答しながら歩を進めるが、この町には道といっていい道がない。あるのは張りめぐる植物のツルと、その間を渡るためのつり橋、上に上るためのロープとはしごぐらいだった。そして、この光景を見て、やっぱり魔法使いは住むところが違うなぁ・・・と、納得しつつあるクラル。
 でも、いくら歩を進めても、ハインズという人の家は見つからない。いくら有名とはいえ、その人の家の前にでかでかと看板があるわけではないので、当たり前といえば当たり前なのだが…。
 そこで、今度も人に場所を聞くことに決めたが、あたりに人はいなかった。
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by mar_cancion | 2005-11-25 18:35 | 別作

 「木々に覆われし街への続く道よ・・・・・・…」
 詠唱文は、短いといわれても、やはり術を使うもので、それなりの長さはあった。クラルは、ゆっくり確実に詠唱文を読んでいく。
 「…いざ我を緑の街へといざなえ!」
f0001552_13281536.gif
 詠唱文を読み終えると、クラルの周りの景色はグニャりと歪んでいった

 いったい何が起こったの?まさか、詠唱失敗!?

 そうおもったクラルはごしごしと目をこする。
 次に目を開けるとそこは、さっきまでとは違う、緑が景色一杯に広がっていた。

「ここが…エリニア…?」

 詠唱文の中にもあったとおり、そこは、『緑の街』と呼ぶのにふさわしい場所だった。その異様な町並みに、クラルは息をのんだ。今までにこんな町があっただろうか?
 その町は、大きな植物や、その植物の上に立てられた建物、普通に飛び交う妖精……なんとも神秘的な雰囲気を漂わせていた。
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by mar_cancion | 2005-11-24 02:03 | 別作
 クラルは、クンにいわれたとおり、道具屋と、道具屋を探しているうちに見つけた装備屋で、準備を整え『エリニア』に向かうため、通りすがりの魔法使いらしき人に道を聞く。
 「あの…すいません」
 すると、魔法使いらしき人は、きょろきょろとあたりを見回した。そして、自分に話しかけられたのにやっと気づいたのか、指で自分を指して、頭をかしげた。
 「…おれ?」
 「あ、はい。ちょっと道を尋ねたいんですが…」
 すると、少しわらって、『いいよ』と言ってくれた。
 「えっと…『エリニア』って、どういけばいいですか?」
 その質問を受けた、魔法使いらしき人の顔が曇る。それを見たクラルも、答えにくい質問だったのだろうかと、少し不安になった。
 すると、魔法使いらしきひとはポンっと手を打ち、肩からさげていたカバンの中から、なにやらから、丸めた緑色の紙を取り出した
 「道を説明するのは少しややこしいけど、これを使えば瞬時にエリニアへいけるよ」
 えっと…と、さらに戸惑うクラルを見て、ぷっとふきだす魔法使い。
 「そっかそっか、君は初心者だったね。これは『帰還の書』って言うアイテムで、一度使えば消えてしまうが、その代わり、その書に書いてある目的地に運んでくれる、とても便利なアイテムだよ」と、自分の過去でも思い出したのか、笑いの混じった声で彼はいった。
 へぇ~…と受け取った書を広げて空にすかして見る。なんとなくくたびれてて、古そうな書だった。
 「詠唱文は、短いから失敗することはないとは思うけど、慎重にね。」そういって、魔法使いらしきひとは、釘を刺した。
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by mar_cancion | 2005-11-22 22:16 | 別作