アクロとスクルとしーちゃんが綴る、波乱万丈毎日がドタバタなMapleStoryの物語。


by mar_cancion

駆け引き

今回も長いです…長文ゴメンナサイ。(汗

:・:・:・:・:・:

 涙を拭いギルの方をみるスクル。りあは依然首を絞められたまま。
 「どうした?早くしないと大切なお友達を亡くすことになるぜ?それともおじ気付いたか?」
 不敵な笑み…相手の出方を楽しむかのようなギルはあるものに気付いた。
 「…そうか、このほんわか娘はアクローチェに攻撃されていたなぁ…この傷に毒を塗りこんだらどうなるだろうなぁ…」
 自分の腕の中でもがき苦しむりあを更に恐怖に陥れるかのような言葉…りあも首を絞められ酸素不足で何も考えられなくなってきていた。スクルは依然何もできないまま…。
 りあの抵抗が見る見るうちに少なくなっていく…ほおに涙がつたっていくのが見えた。

 「…わかった…!」

 スクルはそう小さくつぶやく…それをギルは聞き取った。しかし以外と疑い深いギル
 「本当にわかったならここで誓うんだな…」
 
 「…わかったよ…。
 ウチ、スクルファーは…この場をもって…キニーネの一員に…

 ………なります…。」

 とうとう言い切ったスクル。
 ギルも思い通り事を運べたことが嬉しいのかクククと笑みを抑えられぬまま、早々と事を進めようと地面に魔法陣らしきものを絵書いた。
 「…まぁ、言葉だけなら何とでも言えるからなぁ?その言葉が本当ならこの魔法陣の上に乗れ…契約の儀が成立したらすぐにコイツは放してやる」


 スクルはギルに言われたとおり、魔法陣が有るほうへとむかうとのであった…。








 「ほぉ…えらくおとなしく言うこと聞くんだな、そんなにコイツが大事なのか…それとも悪事をはたらきたくなったか?」
 「アホなこと言わんで!」

 スクルはギルをキッと睨み後者だけは違うと言わんばかりに速答した。
 「あれ、違うのか?じゃあ俺に惚れたとか?いやー、もてる男はつらいなぁ♪」
 「あほぉ!んなわけないやろぉ!?」
 それだけは死んでもありえない!と言わんばかりに必死に否定するスクルを“ほんとかなぁ~?”と更にからかうギル。
 しかしスクルはりあの事もあるので急いで本来の話に戻そうとした

 「それより契約するんやろ!?万が一でもりあちゃんを殺したりなんかしたら…!ウチは絶対仲間になんかならんのやでぇ!?」
 ”あー…”とすっかり忘れていたと言わんばかり、本当にあんな苦戦していた相手と同一人物なのだろうか?

 「じゃぁ、そのままおとなしく魔法陣の中心に来い…おっと、その棒は置いてこいよ?いくらスキルが使えなくとも殴られる可能性だってあるからな…」
 更に念を入れておくギルにスクルは、今更そんな気さらさらないのに…とつぶやきながらもっていた魔術用杖・ソンズを手放した。

  「…これでええの?」
 確かに杖を置いたのを見届ける。
 「早くこっちに来て契約結ばねーと、本当にほんわか娘やばいぜ?」とギル。
 確かにりあの抵抗がほとんど見られなくなっていた。

 本来ならもっと急ぐべきなのだが、一歩一歩スクルは魔法陣に近づいていった…少し足取りが重く見えるのはやはり少しためらいや戸惑いがあるせいなのか…。
 しかし、遅いながらも歩を確実に一歩、また一歩と進める。

 そうしてスクルはとうとう魔法陣の前まで来てしまったのだった。

 しかしあと一歩のところでスクルは突如ピタリと歩を進めるのを止めてしまった。

 「…おい、どうした?ここまで来て怖気付いたのか?
 …まぁ所詮聖職者といっても、所詮お前もオレと同じで結局を言えば自分が一番可愛いんだよな?
 …まぁ、見ず知らずの他人のために、命張るほうが馬鹿げてんだけどな~」
 そうペラペラとギルは喋り続けるが、さっきのような威勢のいい反応がいまはまったく無い…何か様子がおかしいことにギルは気付いた。
 様子を確かめようとうついたスクルの顔を覗き込むと涙のようなものが一筋頬を伝い、唇が震えている

 さすがに言いすぎたかな…とギルは困ったようにぽりぽりと頭をかき、目をそらした
 …だが、ギルの頭の片隅で何かが引っ掛かっていた。
 
そう、何かが。

 もう一度目をやっても相変わらず。
 …やはり泣いているようで、手で目を擦っているし、体も小刻みに震え、ギルに今までに無い妙な罪悪感を抱かせた。



 しかし、ふとギルが引っ掛かっていたはずの何かを思い出せそうな感じが過(ヨギ)った。



 そう…それは物凄く大事なこと…


「…ぃ…ゃ…………ぉ…ぇ…」
 スクルが小さく何かを言っているのがほんの少し聞こえた。ただ小さすぎて何を言っているかわからず、聴こうと耳を傾けたとき、引っ掛かっていた物の正体が解ったと同時に答えも耳に届いた。

 「しまっ…!」
 「聖なる翼よ…仲間を癒し、敵に戒めを…“ディスペル”―――――っ!」

 ギルが気付いたときにはとき既に遅く、スクルの詠唱も最終段階に達していたのだった。
 スクルのディスペルをかけられたギル…
 ギルもスクル同様スキルを使うことを主にする魔法使い。
 つまり、一転にしてさっきと状況が逆転した瞬間だった。

 「…くっ…!やられた…しかしなぜだ…ディスペルは完璧だったはず…」
 するとそれを聞いたスクルは得意げに話す

 「あほやねぇ♪ディスペルの継続時間は最大でも5分…つまりあんさんが無駄話してくれたお陰でウチが時間稼ぎする手間もなく効果がきれたっちゅーこっちゃ♪
  んでさっきウチらがやられたことをそっくりそのまま仕返したっただけのこと、ディスペルならりあちゃんも同時に治るしな」と長々と得意げに話すスクル。

 「まだだ…まだ終わっていない!」
 歯向かったんだからとりあを絞め殺そうとする。
 だがしかし、さっきまでぐったりしていたはずのりあに元気が戻っているではないか。
 もちろんりあも、そんな事を易々と許すわけにはいかなかった。 

 「えいっ!」
 そういって可愛らしく一言言いながらもっていた弩を使ってギルを突き放したのだ。

 「やったぁ…ノックバック成功♪」

 そう、りあは弓使いにだけ伝わる間合いをとる技術“ノックバック”を使ってギルから逃れた。
 それを見たスクルも、ここぞといわんばかりに補助呪文をりあにかける。ギルがスキルを使えなくなった今となっては声を抑える必要もなくなったので、普通に唱え始める。

 「―…主よ…聖人の契約の元、我に力をお貸しください……情熱と冷静の精霊たちよ…我々に光の恩恵とご加護を…“ブレス”!」
 そういって唱え終ると同時に赤い妖精と青い妖精がぽんっと出現し光の雫をスクルとりあにかけとたちまちにして目が良くなったのか、物を見極められるような感じがした。
 なんといっても”ブレス”自体が命中と回避を補助するスキルなのだから、まぁ当然といえば当然なのだが。

 「りあちゃ…。一発で動きをとめて…!じゃないと…」
 「大丈夫♪ブレスまでかけて貰ってるんだから外しはしないよ
  …ギルさん、覚悟はいいですか?」

 そういってギルに向かって弩を構える…その目つきもいつものりあとは雰囲気が違っていた。
 無論、スクルも攻撃魔法を唱え始める。

 「痛いけど我慢してくださいね…っ!”ストレイフ”ーっっ!!」
 「今度こそ外さんからね!―……聖なる女神の後光よ…邪悪な魂を持つ彼のものに制裁を与えよ…“シャイニング・レイ”!!






 すさまじい音と一筋の風が大地に巻き起こると共に、場が聖なる光に包まれ次第に静寂が戻ってくる…。





 「…おわったの…?」
 少し脱力したようなりあ、しかしまだ光が収まっていないのでどうなったのかまだ確認出来ず、気を緩めることは許されない。
 「一応、まだダメだったときのために詠唱しとくね!「―…主よ…聖人の契約の元、我に力をお貸しください……聖なる翼よ…仲間を癒し、敵に戒めを…ディスペル”! …新緑の光よ…傷ついた仲間に癒しとご加護を…”ヒール”!
 そういって『もしもの時』のために備え、ブレスをかけなおし、傷を癒すスクル…だが詠唱のし過ぎなのだろうか唱え終ったあとにふらつき、とっさにりあが支える。
 「大丈夫!?」
 「うん…今薬飲む…」と瓶の蓋を開け、怪しげな紫色の薬を飲む…ただ苦いのか顔をしかめる、少なくとも美味しくはないようだ。

 光も次第に収まり、はっきりと倒れているギルの姿が確認できると、2人はギルに駆け寄って本当に気絶しているのかを見る。
 スクルは杖でつんつんとデンデンをつついていたときのように突付き、リアはほっぺたをぎゅー…っとつまんだ。

 しかしギルの反応はなかった。

 確認が取れたのでギルを雁字搦め(ガンジガラメ)に縛る…
 が、2人とも縛り方を知らないためすごいことになっている。
 更に魔法を使えないようにと口にガムテープを貼る、スクルが『念には念を』という言葉を使いつつ、鼻にもガムテープを貼ろうとしたが、それはさすがにヤバイと思ったりあが大慌てでとめるのであった。
 更に移動も出来ないように、近くにあった木に縛りつける。
 「…おわったぁ~…」スクルは何もかもおわったような言い方をする。
 「ほんとにひとまずですけど…ね」と、りあが付け加える。

 遠くでは他の仲間が戦っているのだろう、爆音が聞こえてくる。
 「じゃぁ、うちはこっちに」そういってスクルは東の爆音がする方を刺して言う
 「あたしはこっちかな?」りあはスクルとは反対の西で炎が上がっているほうを指差した。
 最後に約束をした、古いが指きりをした

ゆびきりげんまん~う~そついたら~ハリセンボン、な~まず、指切った♪
「スクル…”なまず”じゃなくて”飲ます”よ?」
「きにしない~」



 「また終り次第合流しようね♪」
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by mar_cancion | 2006-05-03 07:53 | スクルファー